ノルマンディー展の一枚の絵
新宿で開催されたノルマンディー展に行ってきたので、そのうちの一枚を紹介する。
ポール・ユエ
トゥルーヴィルの海岸の夕日
画像では伝わらないが、実際には絵に黒い粒が多く含まれていた。
その粒状感が絵の暖かさを一層引き立てているように感じた。
なぜ粒状感が暖かさを醸しだすのか。
以下のことを考えた。
・懐かしみと粒状感は親接する
派手な粒状ノイズはデジタルでは通常修正されてしまう
アナログ感はすなわち懐かしみとなる
・粒状ノイズはカオス系で出現する
火の揺らめきの様に自然に多く存在するカオス系は人間に安心感を与える
・主題が夕日
この絵の様に夕日をメインに据えた場合
画面としては単純になり、散在する黒粒をうるさく感じない
もし情報量の多い絵のとき、ノイズは細部を見るための邪魔にしかならない
そして夕日という極めて強い光源があることによって
粒状ノイズの発生が不自然に感じない
これらの作用によって夕日と粒状感は極めて良好な関係性を生むのではないだろうか
写真でも活かしてみようと思う