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カメラとは現実から光の世界へ人間を解放させるものである。
僕たちは眼や脳の知覚によって360〜830nmの波長や20fpsの時間分解能の現実の中で生きている。
しかし世界はそんなものに限定されない。
例えば複素数の中のほんの一部の自然数のような。
光強度を強めることもできるし波長もずらすことができる。
絞ればモノは他者との境界をはっきりさせ、開ければ形状はあやふやになる。
シャッターを速めれば世界は止まり、遅らせれば世界は光に満ちている。
写真とは現実から解放された世界である。