2016-10-07 ■ カメラとは現実から光の世界へ人間を解放させるものである。 僕たちは眼や脳の知覚によって360〜830nmの波長や20fpsの時間分解能の現実の中で生きている。 しかし世界はそんなものに限定されない。 例えば複素数の中のほんの一部の自然数のような。 光強度を強めることもできるし波長もずらすことができる。 絞ればモノは他者との境界をはっきりさせ、開ければ形状はあやふやになる。 シャッターを速めれば世界は止まり、遅らせれば世界は光に満ちている。 写真とは現実から解放された世界である。